近年、マタニティフォトは“記録”から“自己表現”へと進化を遂げ、今やライフスタイルの延長線にあるファッションの一つとして注目を集めています。
特にファッション感度の高い20〜40代の女性たちの間では、ドレスやライティングにこだわった“作品”としてのマタニティフォトを残す方が増加中。
今回ご紹介する1枚は、そんな新しいトレンドを象徴する一枚。
窓から差し込む自然光に包まれたスタジオの中、白のチュールドレスを纏ったママが、やさしくも凛とした眼差しでこちらを見つめています。
手には花束を、全身には生命を纏う気品を——その姿からは、母になることの神聖さと喜びが静かに伝わってきます。
ピュアホワイトのチュールドレスで叶える、”神話的な美しさ”

このスタイルの主役は、繊細なチュール素材で仕立てられたオフショルダードレス。
デコルテを美しく見せるデザインは、妊娠中の柔らかなボディラインに寄り添い、まるで空気をまとうような軽やかさ。
トップスには花のような立体刺繍が施され、見る者に優しさと洗練を感じさせてくれます。
裾にかけてふんわりと広がるシルエットは、まさに“女神”のよう。
お腹の丸みに沿って流れるチュールが、生命の輝きをそっと引き立てます。
このようなエンパイアラインのドレスは、マタニティ期に特におすすめのスタイルであり、締めつけ感がないぶん、自然な笑顔やポージングを引き出してくれるのも魅力の一つです。
“花”を手にする意味——フラワーブーケが語るストーリー
手に持つのは、ピンクやクリーム色を基調としたフラワーブーケ。
控えめな色合いながら、ナチュラルグリーンとの組み合わせで上品さと生命感が絶妙に調和しています。
ブーケは、単なる小道具ではありません。
命を宿すこの時期に、「新しい芽吹き」「愛の循環」「未来への祈り」といった象徴を込めることで、1枚の写真に深みが生まれるのです。
撮影時に花を取り入れるのは近年のトレンドの一つ。
中でも“自分で選んだ花を持つ”スタイルは、その人らしさや今の気分を反映する重要なエレメントとなっています。
ライティングの妙が生む“透明感”
この写真で注目すべきは、窓から差し込む自然光のようにつくられた光とそれによって生まれる陰影の美しさです。
白の背景に映し出された窓の影が、シンプルな構図に奥行きを与え、モデルの存在感を際立たせています。
肌やドレスに落ちる柔らかな光が、空気ごと写し取ったかのような透明感を演出しており、“明るさ”ではなく“空気感”を重視する最近のマタニティフォトの流れをしっかりと押さえた一枚といえるでしょう。
“自分らしい美しさ”を残すために
マタニティフォトが注目されている背景には、「ただの記念写真では物足りない」、「ありきたりではなく、今の自分をきちんと残したい」という声が増えてきたことがあります。
SNSでの発信が当たり前になった今、写真に“自分らしさ”や“センス”を求めるのはごく自然な流れなのかもしれません。
この写真のように、上質なドレスとスタイリング、そして光の演出を活かすことで、マタニティフォトは「自分への贈りもの」として、かけがえのない存在になります。
未来へと繋がる1枚を
お腹の中で育まれる新しい命とともに、自分自身も変化していく——そんな時間を美しく、品よく残すマタニティフォトは、数年後、そして何十年後にも“あのときの自分”を鮮明に思い出させてくれるでしょう。
ドレスの選び方や花の色、ヘアスタイルやポーズ……すべてに「あなたらしさ」が込められるからこそ、その一枚は唯一無二のアートになります。
「やさしさ」と「気品」を纏うあなたへ。マタニティフォトという美の体験を、ぜひあなた自身のスタイルで楽しんでみてください。